奄美大島の大自然は人の心を豊かにする
GRIND JOURNEY / Café&Bar pono pono 代表 山村祐治
人の心と自然の繋がり
今年の7月、日本で5ヶ所目となる世界自然遺産に選ばれた奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島。
自然豊かな奄美大島は、クロウサギやアマミイシカワガエルなど貴重な動植物が多く生息する。
奄美大島だけに生息する固有品種も多いこの島。
碧い海と空、深い新緑にはここでしか生息できない環境がある。
昔よりそして今も尚島の人が恐れているハブや妖怪ケンムンは、むやみに山に踏み入れる事のできない怖さを教えてくれている。
どこを見ても山と海に囲まれたこの島はハブが生息する事でこの素晴らしい自然を守り続けてきた。
近年この美しい自然に魅せられて移住してくる人も多い。
今回インタビューさせて頂いた、山村祐治さんもその一人。
山口県下関出身で高校を卒業すると同時に福岡のホテルに就職。レストランにてサービスやバーテンダーを経験した後に、奄美大島へと渡る。
初めて奄美大島に訪れたのは26歳の頃、名瀬の屋仁川にあるオーセンティックなショットバーにてバーテンダーの仕事に就き、福岡での経験を引き続き活かしていた。
3年ほどバーテンダーをしていた時に父が他界し故郷へ訪れ、ゆっくりとこの先の事を考えるきっかけとなる。
島に来て人生が大きく変わり、人や自然に触れ合い心が豊かになった。そんな自分にしてくれた島の自然や島の人に恩返しをしたい。
その想いが強くなり自分の居場所を作りたいと思い、32歳で独立。
2009年に奄美大島の屋仁川でカフェバー「pono pono」をオープンさせた。「Ho’o pono pono」とはハワイ語で「繁栄する、幸福になる、感謝する」と言う意味が込められている。
pono ponoの店内は海が好きな山村さんらしい雰囲気で海辺のバーといった感じ。店内には島に訪れたアーティストの壁画や作品が展示され、
お客様は島の常連さんから、観光客が集う。
時には音楽のイベントを開催するという、島ちゅの集まるバー。
外には太陽と雨の水をたくさん吸収した南国の植物が雰囲気を出している。
女性一人でも入りやすいと評判のお店は、山村さんの人懐こい人柄あってこそ。人が人を繋ぎ、いつの日か「奄美に行ったらpono ponoへ!」と噂を呼び、
昼間はお客様に島の案内をしていた。山も海も好きでありながら飲食店を経営しているだけに美味しいお店の情報も確実。
人が人を繋いできたこのご縁を正に島に恩返したいと独立した時に思った事、今またこうして繋がってくる。
島の良き場所に案内する事で、ガイドブックにはない島の良さを感じることが出来る。
それは長年島で暮らし、島の良さに魅せられてきたからこそ。
Photo by 荻原健太
男のロマン小屋
山村さんは2020年「GRIND JOURNEY」を設立、昼間のツアーガイドの事業をスタートさせた。
山村さんは名瀬にカフェバーを構えながら、芦徳と言う場所にツアーガイドの拠点となる素敵な小屋を建てた。
芦徳周辺は美しい海に囲まれた集落で、まるでハワイのノースショアハレイワタウンの様な集落。
自らがデザインした小屋は山を目の前に素晴らしい景色が広がる。
自然光が降り注ぐ小屋は、まるでギャラリーの様。アーティストの作品や本が並び、小屋の中でもゆっくりと過ごしてしまう空間。
山村さんのガイドはお客様のリクエストを聞き、それに合わせた内容でスケジュールを組んでくれる。
山、海、奄美の自然、食と言った自然もグルメも取り入れたスケジュールはきっと満足できるはずです!
レストランバーのオーナーと言うこともあり、オススメの飲食店情報もバッチリ安心できます。
山村さんのアウトドア、グルメが詰まったツアーは人懐こいお人柄もあり、きっと楽しい旅になります。
山村さんの独学のカメラによる撮影もセンスが光るので、女性には嬉しいポイント!
素敵に撮ってくれるのは、いつまでも旅の思い出となります。
神が守る島
奄美大島では一つの集落のことを“シマ“と呼ぶ。その一つ一つのシマで、言葉も踊りも少しずつ違う。
変わらないのは人の温かさはどこも同じであること。島の人と交われば『シマグチわかる?』って聞かれる。『わからない。』と答えると標準語で話してくれる。ここは日本でも異国感漂う世界。人口約6万人の島ではあるが、この島独特の雰囲気や文化がある。
GRIND JOURNEY / Café&Bar pono pono
鹿児島県奄美市名瀬金久町11-13
Open 20:00-3:00
Close Sunday
TEL 090-9595-7410